アイミは、急にその場に崩れ落ちるかのように倒れこんだ。
その意識の奥底黒い影につつまれた人のようなものを見つけた。
その同時期キュアもまた、歩みを止め黒い影につつまれていた。
思い出してしまった過去・記憶その全てが黒い影となってキュアを阻んでいた。
キュアは、妖精となるまえ天使として神に仕えていた。
しかし、その禁断のおきてを破りキュアは命を作る事をしてしまった。
命の誕生を見守る事を使命としていたキュア達は、禁断の地に足を踏み入れ
そして禁忌を犯した。
その犯した罪によりキュア達は、天使を追放され記憶を封印され妖精としてその犯した禁忌を護る事を使命として生まれ変わらされたのだった。
神は、大天使はキュア達が犯した禁忌を封印し外界へその姿・世界が露呈しないようにしたのだった。
しかし、その天使や聖霊のみが立ち入れる世界に闇が舞い降りたのだった。
その闇により封印された世界が今無理矢理に封印を説かれようとしていた。
その封印を護れるのが4人の天使属の妖精達とまたその妖精達を納める聖霊の仕事だった。
しかし、時は経ちその記憶を無くし嫉妬と欲望の闇に飲み込まれた聖霊が表れたのだった。
キュアは、黒い影に足が竦み進むことも退くことも出来ずにいた。
シュナは、色々な事を思い出していた…
自分がこの世界に舞い降りたときの事、聖霊が舞い降りたときの事、なぜこの世界が出来たのか…
自分は誰なのか…
考えなくてもいい事まで考えた。
思い出さなくてもいいような事まで思い出した。
思い出したところでシュナの足は止まった…
この世界を作ったのは…
なぜ、聖霊がいるのか…聖霊はどこからきたのか・・・
なぜ、風・火・水・花・・・その島になぜ共通の森があるのか…
知らずに飛び込んだはずの湖になぜ自分は行き先がわかって動けているのか…
?
アイミは、キュアの体を心をあんじていた。
なぜ、聖霊のアイミが妖精のキュアを心配するのか・・・
なぜ、天使属の妖精だけが特別視されているのか…
キュアもまだ取り戻していない記憶があった。
アイミは聖霊で、自分はアイミに護られてきた…なぜ?
シュナは、我に返ると止まっていた足をもっと早くもっと早くと動かしていた…
その姿には、あの白い羽が見当たらなかった・・・
シュナは、光が噴出した木に駆け寄った。
突然、つむじ風が吹くと同時に、その木のそばに立っていたシュナの姿が消えていた。
キュアは、アイミに事の事情を話しをすると水の島の森に封印をかけた。
気が付くと、シュナはまばゆいばかりの光の中にいた。
その光に目が慣れてきた頃、シュナは遠くの方にうずくまる人影を見つけた。
どの位走ったのだろう・・・
近づけそうで近づけないその距離に、シュナは苛立ち始めていた。
奥に見える人影・・・
どこかで見たことのあるような人影・・・
やっと、手の届きそうになった瞬間シュナは目が覚めた。
そこは、見たこともある様な懐かしいようなそうでもないような不思議な場所だった。
何かに導かれるかのようにシュナは歩き出した。
光と共にシュナの姿を見失ったキュアは、アイミの元へ向かった。
しばらく導かれるがまま気のむいたままに進んでいったシュナの目の前に大きな泉が見えた。
そこには、なぜ自分が瓶の中にいたのかなぜ妖精の世界に異変がおきているのか見る事が出来た。
火の島へ行かないと…
シュナは、無意識のうちにその泉の中に飛び込んでいった。
ごぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ
突然、地面が裂けるかの様な音とともに風が止まってしまった。
風が止む事などなかった、この島で今何かが起きようとしている。
風の聖霊は、妖精達を非難させようと宮殿へ人を集めていた。
その時、この島にもある妖精達が立ち入り出来ない森から今までにないほどの
光が吹き上がった。
風の音もない、耳が痛くなるほどの静けさに包まれた島。
妖精達は、恐怖と不安に押しつぶされそうになっていた。
このままでは島がなくなってしまう・・・
アイミに頼るしか方法はないわ。
風の聖霊は、竜族長と話を始めた。
この手紙と一緒に、妖精達を水の島へ連れて行けるだけ連れて行って欲しい。
今はその方法しか思い浮かばないのだ。
時間がない…私は、ここで出来るだけの事をする、その間にどうか一人でも多くの
妖精達を水の島へ非難させて欲しい。
その表情から、風の聖霊に使える竜族長は何も聞くことさえ出来ず手紙を預かると
全員に伝達をした。
アイミは、キュアとシュナに森に戻るように伝えた。
しかし、シュナは森でじっとしている事が歯がゆかった。
キュア、私は自分の記憶を取り戻し妖精達を助けたいの。
ここにいても、私は何も出来ない・・・
私は、何が出来て何をすべきなのか教えて欲しいの。
その表情は、今にも泣き出しそうでもありその瞳の奥には不安と恐怖で心が折れそうになっているのがうかがえた。
シュナ、貴女の気持ちはよくわかるわ。
でもね、貴女があがけばあがく程…焦れば焦るほど物事が見えなくなってしまうの。
貴女が、妖精達を助けたい気持ちは痛いほどわかるわ。
私だって同じ気持ちよ。
いいえ、もしかしたら貴女より強い気持ちがあるはずよ。
私は、アイミ様に助けられ護られこの島で穏やかな時間を過ごす事が出来ていたのだから。
ここの森に、今は異常が起きないことを願うしかないの…
起き始めてしまったら私と、貴女とで止めなければならないの。
貴女の力が今必要なの。
感情だけで物事を見ないで、貴女の辛さも分からなくはないわ。
その時、森の中心にあるキュアがよく腰をかけている木が光に包まれた。
キュア!
お願い助けて欲しいの、風の島が・・・風の島が・・・キュアお願い助けてぇ・・・
その悲痛なまでの叫び声は、風の島にいる天使属性のシャウだった。
ヒュンは今までにない位必死に飛び続けていた。
そらの色がおかしい事、妖精界の空気の異変が理由はわからずとも全身で心の奥で
急がねばならないとわかっていたからだった。
水の島では、シュナがキュアに話しをしていた。
自分の記憶がない事どうしてキュアがここにいて自分がここにたどり着いたのか
そしてこれから何が起きようとしているのか。
キュアに自分の記憶を取り戻す手伝いやこの妖精界でこれから起きようとしている
事自分が出来る事を一緒に手伝って欲しいと頼んでいた。
キュアはこの妖精界でこれからおきようとしていることは自分にもわからないが、
2人で力をあわせればきっとまた穏やかな世界に戻せるだろうと快く承諾した。
アイミは、それぞれの種族長に全てを話し手分けをして少しでも早く準備を終わらせるよう伝えていた。
自分自身もこれから用意をし風の聖霊に会うため動いていた。
ヴィスは今までにない火の聖霊の様子に恐怖さえ感じていた。
緑の森の異変・火の精霊の変化を誰に話をし相談していいのものなのか悩んでいた。
色々と見えない答えを見つけようと考えているうちに花の島へ到着した。
そこには妖精達の姿がなく島は穏やかな時間が過ぎていたがその張り詰めた空気までは隠すことが出来ずにいた。
その時、ヴィスの前の前に現れたのは竜族長。
ようこそ、花の島へ。
私は花の聖霊に使える竜族の長をしております。
ティル様に何か御用でしょうか?
ヴィスは自分が来る事がわかっていたかのようなその言葉にビックリしていた。
私は火の聖霊に使えるヴィスと申します。
ファイ様の使いでティル様へ手紙を届けに参りました。
こちらへどうぞ。
そう言うと竜族長は宮殿の方の向かって行った。
花の宮殿では来客が到着した事の連絡がはいり。
ティルが準備をしていた。